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自治体の仲間

 

2008年5月号 Vol.414

日本列島 おどろき・おもしろミュージアム
第78館
岩手県花巻市 花巻新渡戸(にとべ)記念館
地域開発に尽力した新渡戸一族の300年を顕彰
 1598年(慶長3)、新渡戸(にとべ)氏は東北の南部氏に招かれて、安野(花巻)の地に住みつくことになりました。以降、新渡戸一族は、300年間にわたってこの地で暮らし、南部藩のもとで、武術・兵法学をはじめ幕末期には十和田・三本木原の新田開発など、優秀な人材を輩出していきます。
 新渡戸氏の係累のなかで、もっとも有名な人物は旧5000円札(昭和59年11月発行)の肖像にもなった新渡戸稲造でしょう。「願わくば、われ太平洋の橋とならん」の言葉はよく知られています。新渡戸稲造は1862年、盛岡で生まれました。1877年には札幌農学校、1883年には東京大学に学び、1884年にはアメリカに留学。以降、明治から大正、昭和にかけて、戦前の日本人としては最高の国際人として、農業、教育者として世界を舞台に活躍しました。化学者のキューリー夫人、アインシュタイン博士、作家のロマン・ロランなどの多くの著名人と交友があったといわれています。アメリカで出版した著書『武士道』は、世界に日本の伝統文化を紹介した書物として、大きな評価を得ました。国際連盟の事務次長、ユネスコの前身の「知的協力委員会」の創設にも力をつくしました。
 花巻市の田園風景の中に建てられた花巻新渡戸記念館は、こうした多くの人材を輩出した新渡戸氏の業績や足跡を顕彰するためにできたものです。のびやかな農村に、落ち着いた和風建築で仕上げられた館は、300年にわたる新渡戸氏の花巻での生きざまを紹介しています。武将としての新渡戸氏は勇壮な「月星」の家紋を身に付け、兵法者としても戦場を駆け巡りました。鎧や兜などの武具も館に残されています。
 なお、十和田開発に代々の一族が尽力した功績から、青森県十和田市にも新渡戸記念館があります。


▲のどかな田園風景の中にある記念館と新渡戸稲造夫妻の肖像
 


ミュージアムメモ
所在地/ 〒025−0014 岩手県花巻市高松9−21
交通/ 東北新幹線新花巻駅より3キロ、車で5分
開館時間/ 8時30分〜16時30分
休館日/ 年末年始(12月28日〜1月1日)
入館料/ 一般300円(宮沢賢治記念館などとの共通入館券もあります)、小・中・高校生150円
問い合わせ/ 電話0198−31−2120

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