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「生命尊重行政」の灯は消さない
老人医療費無料化の発祥地から、いま伝えたいメッセージ
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岩手県西和賀町 沢内
岩手県・沢内は秋田県との県境に位置する農村。旧沢内村は昨年11月の湯田町との合併で現在は西和賀町に。町内唯一の幹線道路を走ると、沢内地域に入ったあたりに大きな看板が眼に飛び込んできます。「郷土の偉人『沢内の慈父』・深澤晟雄(まさお)」の文字。
「村民の生命は村が責任を持つべきだ」「住民の生命を守るために私の命をかけよう」。終戦後の混乱と貧困のもと、1957年、沢内村長になった深澤晟雄氏はこう住民に公約しました。そしてわずか8年の間に行った業績は、いまも日本の地方自治の歴史のなかで輝いています。
それから半世紀、「生命尊重」の理念はいまもこの地にしっかりと息づいています。その思いは住民にも職員にも受け継がれているのです。
▲西和賀町の幹線道路に立っている大看板 |
▲ワークステーション湯田・沢内 |
「住民の生命を守るために私の命をかけよう」(旧沢内村長 深澤晟雄氏)
高橋繁・西和賀町長は旧沢内村出身。深澤晟雄が村長時代に教師として沢内に赴任した経歴をもっています。「昨年秋に出された厚生労働白書の医療費無料化の歴史の記述にこの沢内がないことに憤りを覚えた。若い職員にも生命尊重の理念は伝わっているが、深澤村長を偶像化せずに、志を引き継ぐ者として自分たちは何をすべきかを考えてほしい」といいます。生命尊重行政のシンボルだった沢内病院はいまも沢内のまんなかにありました。病院前の生垣には老人医療費無料化のシンボル「いのちの灯」記念碑と深澤晟雄の胸像がありました。
地元でNPO法人を立ち上げ、ワークステーション湯田・沢内(知的障害者授産施設)の代表の高橋典成さんは「社会的弱者をしっかりサポートしないと秩序は保てません。福祉の充実は命の大切さと同じ。老人医療費無料化発祥の地である沢内の理念をいつも発信し、風化させてはいけません」と強調します。「福祉施設の仕事はやりがいがあります。人と人とのつながりがより近接になります。現代における生命尊重って何だろうっていつも問いかけています」と話すのは特別養護老人ホーム副館長の太田宣承さん。まだ30代前半の青年です。祖父の太田祖電さんは深澤村長時代の教育長でした。
泉川道浩さん(西和賀町職労委員長)は旧沢内村職員でした。「職員組合の結成をうながしたのも当時の深澤村長だったといわれています。時代は違っても伝えるべき精神はしっかり伝えたい」と思いを話します。
2007年末、この「生命尊重行政」の理念をスクリーンで伝える記録映画が3年がかりで完成しました。『いのちの作法』です。『いのちの作法』は、映画芸術を志す2人の青年が、偶然に古本屋で見つけた深澤晟雄の本に感銘を受け製作がスタートしました。今年に入っての地元・西和賀町、北上市、盛岡市での完成披露上映会はまさに会場あふれる来場者で沸きに沸いたといいます。ワーキングプア、貧困と格差、医師・看護師不足の医療崩壊、まさにいのちが脅かされ、いのちが軽んじられているいま、岩手から全国へ、『いのちの作法』が生命尊重のメッセージを届けます。
6月に開催される「自治体に働く青年のつどい」でもこの『いのちの作法』上映会が企画されています。
▲高橋 繁町長 |
▲高橋 典成さん |
▲太田 宣承さん |
▲西和賀町職労
泉川 道浩委員長 |
この記事の3つのキーワード
(1)記録映画『いのちの作法』
「人間尊重」の理念を継承していく姿を記録映画にしたもの。今年1月、岩手県内での完成披露上映会は、どこの会場でも大盛況。今後、全国各地で上映が企画されています。上映時間は約1時間47分
(2)旧沢内村・深澤晟雄村長
1957年(昭和32)51歳で村長に。冬季にブルドーザーで除雪し交通を確保。「ブルドーザー村長」とも。1960年に全国初の老人医療費無料化実現。1962年には乳幼児死亡率ゼロに。1965年、村長在職期間中にガンで59歳の生涯を閉じました。
(3)文庫本『あきらめを希望に変えた男』
深澤晟雄村長の生きざまと生涯を綴った本。1984年に新潮社から刊行された『村長ありき』を、日経ビジネス人文庫の一冊として刊行。及川和男著。定価667円+税。解説は前岩手県知事・現総務大臣の増田寛也氏。
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【主張】
08春闘後半。中小、非正規、パートの闘いが本番 |
処遇改善実現 不正を許さない大きな流れを
「貧困と格差をなくせ」をスローガンに掲げた08春闘は後半戦になり、中小、非正規、パートのたたかいが本番を迎えます。
「貧困と格差なくせ」の大きなうねりは偽装請負・違法派遣の問題でも、りそな(3000人)キヤノン(6000人)など正規社員化に追い込み、不正を許さない流れをつくりだしてきています。また4月施行のパート労働法の改定をにらんで、ロフト・ユニクロ・イオン・西友などの小売業界では非正規社員を正社員化する制度の導入も大規模に進んでいます。
一方自治体では非正規・関連労働者は団塊の世代の退職期を向かえ、正規との置き換えでさらに増大していくことが予想されます。しかし、不安定、劣悪な賃金・労働条件の下で労働力の入れ替わりや期限を切った「雇い止め」で継続性が担保できず、住民サービスへの深刻な影響も出ています。
このようななかで「住民サービスを削るな」「自治体がワーキングプアをつくるな」と全国各地でかつてない非正規の処遇改善のとりくみがされています。昨年の秋年末闘争では「最低賃金の引き上げ(平均時給14円)」「人事院勧告で初めて非常勤の処遇問題に触れる」などの新たな状況も力にして今までにない規模と額で改善を勝ち取りました。すでに今春闘でも岩手平泉町(8号アップ)茨城結城市(時給75円〜100円)など改善を勝ち取っていますが、秋の成果を春闘に引継ぎ、さらに人事院が春闘最終回答で「本年勧告時を目途として非常勤職員の給与決定に係る指針の検討を進める」としており、夏に向けて人事院・地方人事委員会に向けたとりくみを重視する必要があります。
また、地方交付税・補助金の削減が公務の市場化、民営化を推し進め、コスト削減が優先される中で委託・指定管理者制度など自治体が低賃金労働者を生み出し、「官製ワーキングプア」をつくり続けています。この構図を断ち切る「公契約運動」と「最低賃金の引き上げ」を進めていくことが、とりわけ重要になっています。
自治体業務のアウトソーシングや雇用の非正規化は、労働者の権利・尊厳を踏みにじり、自治体の公的責任を放棄するものです。
自治労連は貧困と格差の根源にある「構造改革」路線にストップをかけ、地域からいのちと暮らしを守る地方自治を取り戻し、正規・非正規・関連を問わず、すべての労働者の賃金底上げ・要求実現のために奮闘しましょう。
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住民と自治体のなかに「守ろう憲法」の風をふかそう
いかそう9条風薫る5月に全国キャラバン |
「大連立体制」の改憲策動にストップ
住民と自治体のなかに「憲法を守りいかそう」の風を吹かそうと、5月に憲法キャラバンが全国でスタートします。
この3月超党派の国会議員らでつくる「新憲法制定議員同盟」が総会を開き、民主党議員も役員に加えて「大連立体制」で改憲推進の体制を整えました。
その一方で「日本国憲法を守りたい」「9条を次の世代に伝えたい」という声が7000を超す「九条の会」の発展とともに年々大きな世論となっています。今後3年の間が「改憲を許すのか」「阻止するのか」の激しい攻防となります。その鍵を握っているのが世論です。いまこそ「9条守れ」の声を高める活動をおおきく広げて、改憲の動きを葬っていきましょう。
「組合員1人10筆」署名で住民多数派の結集を
与党・自民党は、2010年に改憲発議の実現をねらっています。自治労連が提起した「組合員1人10筆」の署名の推進で、住民多数派を結集する意義はますます重要になっています。自治労連は、自民党新憲法草案が「海外で戦争をするために、国民に義務を押しつけ、地方自治、自治体を変質させる問題」と指摘してきました。
埼玉県本部の「キャラバン」から地方財政・憲法で懇談
2月の埼玉県本部の「地方財政と憲法」キャラバンでは、事前に地方財政と憲法の学習会を設定し資料も用意して懇談しました。財政健全化法の問題点や企業課税などでの意見交換では「地方交付税を元に戻すということは大賛成だ」と自治体当局者から自治労連の提案が賛同されたり、地方の財政難を加速させた国の責任を追及するきびしい批判も出ました。憲法では、地方自治・自治体を変質させる「自民党新憲法草案」を説明すると「そんな話ははじめて聞いた」。「私たちは憲法を尊重し擁護する義務がある」と自治体当局者の意見が寄せられました。
キャラバンは、現在の関心事である地方財政問題と関連させて、憲法懇談をすすめると「共通の話題」になりました。
自治労連の役割を発揮して
こうした経験をもとに5月のキャラバンを組み立てていきます。地方労連では急ピッチに準備が進んでいます。自治労連は、自治体懇談を軸に、大いに企画などを提案しキャラバンの成功をめざします。懇談では、自治体財政問題など自治体当局の関心と話題性での提起、改憲が自治体変質につながる危険性を知らせるなど、自治労連の視点を押し出しつつ、地域労連のとりくみを進めます。
▲「現在の関心事である地方財政問題と関連しながら懇談すると憲法でも懇談がすすむ」と埼玉県本部(右側)
(写真=富士見市との懇談) |
ピースチャレンジャー「私もできるよ」と64人が登録
浜松医療公社労組
自分に合ったかたちで署名を集めています
戦争になれば、医療従事者は真っ先に戦場に送られる。戦争する国にしないように「憲法9条を守り続けましょう」と執行委員会や職場委員会と呼びかけ、数人がその場でピースチャレンジャーに登録。登録者が署名を集めるのをみて「私もできるよ」と登録する人が増え現在は64人です。友だちにメールで署名を訴えたり、お正月に親戚が集まる時を利用したり、また、登録者の家族が、自分の職場に署名を持っていってくれたりと、それぞれが、自分の生活スタイルに合ったかたちで署名を集めています。
▲「みんなで頑張りあえることも登録者増加につながっています」。仲山綾子副委員長(右)、加藤まさ子執行委員(左) |
憲法改悪の地固め
自民・民主の「大連立」で新憲法議員同盟が総会
超党派の国会議員による「新憲法制定議員同盟」の総会では、憲法審査会の開始を求める国会議員署名が353人と報告。自民282人、公明党35人、政党として反対している民主党は26人も名を連ねています。さらに、鳩山邦夫法相は、憲法審査会の早期活動開始をねらって、成人年齢の18歳引き下げの是非を法制審議会に諮問しました。強引に改憲を進めた安倍時代よりも、改憲発議に必要な3分の2を「からめ手」から確保をねらう福田時代の巧妙さに要注意です。
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頑張ってます
すすむ非正規・関連労働者の賃金・待遇改善 |
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千葉・君津市職
夏期休暇の取得、特別休暇の拡大 一時金の取得など改善すすむ
この間、夏期休暇の取得、特別休暇の拡大、一時金の支給、また月額賃金では、今年4月から経験給を毎年2号加算に改善、地域手当3%支給分を含め4%の引き上げという大きな成果を勝ち取りました。「何年働いても給料があがらない。正規はいいなぁ」という非正規の仲間の言葉がきっかけとなり20年来とりくんでいる組織化と均等待遇めざす運動が大きな力に。「パートさんは、いつもぼくらのパートナー」を合言葉に「同じ職場で働く職員は、雇用の違いはどうであれ仲間。隣の人の待遇を知らなかったり、放置しておいて市民のくらしは守れないし、組合役員の活動をサポートしてもらえなくなる」と竹内書記長。待遇改善だけでなく、正規職員採用の要求も明確にし、給食調理職場では、今年4人の正規採用を勝ち取り、受験資格の拡大でパート調理員2人が採用されています。
大阪・関連協
粘り強く迫り、賃金、一時金の大幅引き上げ、4月遡及などを実現
各単組において、非正規労働者の待遇改善を、07人勧や最賃引き上げ(2.6%)、そしてパート労働法が改正、自治体からワーキングプアをなくせの世論等を背景に、当局に強く迫り、賃金や一時金の大幅引き上げ、4月遡及などを勝ち取りました。吹田で「経験加算表延長」、羽曳野では「6年間据え置かれてきた非正規賃金の1.67%引き上げ」をはじめ、和泉・高石・貝塚・泉大津など阪南ブロックで、経験加算など改善に向けた認識を引き出しました。衛都連の統一賃金闘争では、非正規課題を押し出した交渉を必ず確定闘争時、夏季闘争時に2回目の交渉で配置していることが前進の要因です。
「格差是正を江東区から」
(東京公務公共一般・江東支部)
105人が参加して昨年9月20日に開いた「格差是正を江東から!非正規労働者大集会」
▲集会には、区議会から民主、共産、市民3会派6人の議員も参加し、区議会での処遇改善の質問など、要求実現に大きな力添えとなった。 |
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待遇改善と自治体の公的責任で介護制度の拡充を
介護関係労働者全国交流集会 |
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3月15、16日 岩手・盛岡市
社会保障の情勢と介護保障と介護保険制度の本質を学習して介護労働者の組織化などをすすめようと、全国から100人を超す参加者で開催されました。川西玲子自治労連副委員長はあいさつで「無権利・低賃金による労働強化のなかで介護に働く人がいなければ制度の崩壊につながる。国や自治体の公的責任を求め、制度の在り方をみんなで考えて運動をすすめよう」と訴えました。
特別報告では、「指定管理者制度の再指定には経営の効率が何より必要と、当局の給与・手当の大幅切り下げ案に対し、連続して職場討議を開催し当局案を改善させ、組合員を増やした」(東京都目黒区社会福祉事業団分会)「介護労働者の実態調査を行い、正規職員の70%が月20万円以下、パート職員の75%は時給1000円以下の低賃金、利用者の32%は一人暮らし、年金10万円未満は64%など高齢者に貧困が広がっている」(岩手・介護職労一関分会)「広島サービス公社労組では公社廃止案に、住民と一緒に介護保障を求めて市民シンポジウムを開き300人が参加、当局との協議を重ね嘱託職員90人の雇用を確保し、登録ヘルパー300人と利用者は民間事業所に移して、雇用と介護を保障させた」(広島自治労連)などが報告されました。
▲「格差と貧困」「弱者切り捨て」の社会を許すことはできないと意思統一 |
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派兵恒久法反対!! イラク戦争・支援をやめよ
イラク戦争反対3・20集会が各地で開催 |
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ジョー・ウィラーさんがイラク戦争の体験語る
東京
小雨が降りしきり、強風吹きすさぶ3月20日、自衛隊・米軍のイラクからの撤退求め2000人が東京都港区芝公園に結集しました。
集会では坂内三夫全労連議長が、「『戦争する国』にするための憲法改悪や恒久法を許さないたたかいを全国で連帯して強めよう」と呼びかけました。
続いて「反戦イラク帰還兵の会」のジョー・ウィラーさんが、攻撃の最中逃げ遅れた女性兵士がレイプされた事件、輸送任務のときに無差別に銃を撃つように命令する上官がいたこと、イラク人を殺す報償として4日間の休暇を与えるとしたことなど自らの体験を生々しく語りました。そしてアメリカのメディアは真実を伝えておらず、占領を終わらす唯一の方法は、自分を始め、ここに集まった人たちが声を上げることだと訴えました。
集会終了後、参加者は銀座に向けてピースパレードを行いました。
▲ジョー・ウィラーさん(一番右)も共にピースパレード |
タペストリーを掲げパレード
京都
京都では、三条の鴨川河川敷で「STOP!イラク派兵・京都」が呼びかけたピースウォークが行われ、450人を超える市民が参加しました。
集会では、呼びかけ人に、鶴見俊輔氏や有馬頼底氏が賛同して「憲法九条京都の会」の結成に向けて準備がすすんでいることが報告されました。
集会後のピースパレードでは、「イラクから自衛隊は撤退せよ」「派兵恒久法反対」等の手づくりのプラカードが林立。府職労の女性部は、「憲法9条にノーベル平和賞を」と書かれたタペストリーの横断幕を掲げて参加。たくさんの親子連れの姿もありました。
イージス艦より学生が安心して学べる社会を
愛媛
3月19日、松山市で「イラク戦争5年 イラクからの自衛隊の撤退を求める3・19愛媛集会」が開かれ、雨のなか約120人が参加しました。
集会では、青年から「学生は高い学費のために進学をあきらめたりしているのに、政府は自衛隊やイージス艦に莫大なお金をつぎ込んでいる。イラクから自衛隊を撤退させ、学生が安心して学べる社会をつくりたい」と発言がありました。集会の最後に「『武器に頼らない平和』を求める集会決議」を採択し、中心商店街をデモ行進しました。
軍隊をなくすことこそ平和への道
兵庫
神戸婦人会館で「イラク占領5年 世界に平和を3・20兵庫県集会」が開催され約300人が参加しました。
集会では朝日新聞記者の伊藤千尋さんの講演がありました。伊藤さんは米国赴任直後、9・11テロに遭遇。「たった1回のテロで、米国の民主主義は崩れイラク戦争に突入していった。しかし、今米国の世論はイラクからの撤退に7割が賛成している」と語り、平和憲法を持つ中米コスタリカを紹介しつつ、米国政府に追随する日本政府を痛烈に批判。「軍隊は住民を守らない。世界から軍隊をなくすことこそ平和への道だ」と強調しました。
市街地行軍訓練・自衛艦の入港反対
愛知
名古屋市・若宮広場で「イラク戦争反対、自衛隊の撤退を求める3・20県民集会」(憲法と平和を守る愛知の会主催)が開かれ、雨のなか500人を超す人が参加しました。
集会では市街地での陸上自衛隊行軍訓練や名古屋港への海上自衛艦入港、航空自衛隊小牧基地への空中給油輸送機配備に反対する参加者が決意表明し、「戦争でテロはなくならない」、「自衛隊はインド洋から撤退せよ」と訴えながらパレードしました。
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海自イージス艦衝突から1カ月
3月19日、千葉県勝浦市・川津漁港―― |
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「あんな優しい哲(哲大さん)が帰ってこない」
冷たい海に行方不明となった吉清治夫さん、哲大(てつひろ)さん親子の悲しみを誘うような曇り空となった3月19日。海上自衛隊イージス艦衝突事故から1カ月の千葉県勝浦市川津漁港には、マグロはえ縄漁船・清徳丸の僚船が漁を休んで静かに接岸されていました。
この日、吉清さんの家族らは治夫さんのいとこ中ノ谷義敬さんの康栄丸で未明の現場海域に向かい花や果物を海にささげ、午前11時過ぎに漁港へもどりました。岸壁で出迎えた康栄丸のおばあちゃんは「今日はとても気がたっている」と言いながら「朝4時すぎに清徳丸が沈んだと電話が来た、私は何がなんでも2人をすぐに探せ!と叫んだ」と当日の模様を語りました。そして「自衛艦は避ける義務があったのに、それもしないで自動操舵で直進した。哲は優しい子だった。帰ってこないのが本当にさみしい」と胸の内を明かしました。
現地は日常を取り戻したかのようにみえますが、吉清さん親子への深い悲しみと自衛艦への怒りと不信は収まっていません。
自治労連千葉県本部
首相・防衛相に抗議と要請書を提出
自治労連千葉県本部は、事故現地の勝浦市職員組合とも協議して事故翌日の2月20日に、南房総市・野島崎沖での最新鋭イージス艦「あたご」による漁船への衝突事件に対する「書記長談話」を発表。同時に、福田康夫内閣総理大臣、石破茂防衛大臣に抗議と全力をあげた救命捜索、真相の徹底解明を求める要請書を提出しました。
現場周辺海域
軍事化で危険と背中あわせの漁船・民間船舶
事故海域は、年中魚が獲れる豊かな漁場のうえに、1日の航行船舶数は700隻〜1000隻にのぼります。その一方で、数十キロ離れた所は自衛隊などの軍事訓練海域であり、今年8月予定の米原子力空母入港にむけて横須賀港の浚渫工事から排出される土砂の投棄海域も近くにあります。
事故前日の2月18日、清徳丸が所属する新勝浦市漁協に、南関東防衛局から「19日から浚渫泥の投棄を再開する」の連絡が入り、清徳丸を含む漁船団は投棄場所を避けるようにして、三宅島のマグロ漁場に向かう途中で事件に遭遇しました。
千葉県平和委員会事務局長の紙谷敏弘さんは「イージス艦の横暴な航行に最大の原因があります。事故の真相解明を求める漁民や国民に、自衛隊の説明は二転三転し、自分の都合のよい情報しか伝えないという秘密主義、権威主義に犯されている」と指摘し、漁場周辺海域の軍事化では「憲法9条を変える動きが強まるもとで『戦争する国』の自衛隊として軍隊意識が強まっている」と話します。平和団体や民主団体では、真相解明と軍事優先ではなく、漁民や国民が安心で安全に操業や航行ができる海に、と運動を強めています。
▲3月19日、事故海域で、花や果物をささげて漁港にもどった吉清さんの家族ら |
▲事故から1カ月の3月19日、清徳丸が所属する新勝浦市漁協・川津漁港には、漁を休んだマグロはえ縄船が、身を寄せ合うようにひっそりと接岸されていました。 |