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千葉・勝浦市職 井上 啓(さとし)さん
バグパイプには人を寄せつける魅力がある |
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井上さんとバグパイプの出会いは大学時代、フリマで中古を買ったことでした。トロンボーンの経験がある井上さんは、7000円という安さに驚き購入、しかしそれは飾り用のニセモノでした。「どうせなら音が出せるようになろう」と先輩にチームを紹介してもらい、「東京パイプバンド」に所属して3年になります。「珍しさもあり、パレードなどではみんなが喜んでくれます。外で練習していると何かと声をかけられるし、バグパイプには人を寄せつける力があると思います」
バグパイプは、袋(バッグ)と管(パイプ)を合体させた楽器。口にくわえたパイプでバッグに息を吹き込み、ためた空気を4本のパイプに押し出すことで音を出します。4本のうち、下に突き出た1本は縦笛のように指を使ってメロディを奏で、他の3本は「ブ〜」という音で音色全体に深みを与えてくれます。「正しく音を出すためには一定の圧力が必要なので、息つぎの時は左肘でバッグを押して圧力を保ちます」。送り込む空気が弱いと、裏声のように音がひっくり返ってしまうそう。バグパイプは音が9つしかなく、強弱の調節はできません。常に音が大きいことから他の楽器との演奏ができないなど楽器自体に飽きを感じ、やめてしまう人も多いと言います。「普通ならバグパイプなんて触る機会もないですが、先輩たちがとても熱心に教えてくれ、人とのつながりもたくさんできました。かけた時間は無駄にしたくないから、自分にできるところまでやってみたい。人に言わせると、私は“打たれ強い”そうです」と笑います。
今はインターネットの普及でバグパイプの知識や情報が手に入りやすくなり、演奏希望者も増えてきました。「若い人たちには始めるきっかけを与えてあげられたらと思います。先輩たちからもらったものは次の世代に伝えることで恩返しをしたい」と語ってくれました。
バグパイプのもうひとつの楽しみに、豪華な衣装があります。「初めてキルト(スカート)を身につけた時は、女性の気持ちがよくわかりました」。バグパイプを通じて井上さんの人生にも深みが増しています。
▲勝浦市職2008年新年会で演奏する井上さん |
▲空気調節と指運びの両方に神経を配らないといけません |