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横浜市従 石川 幸代さん
大人にこそ絵本を読んでもらいたい |
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横浜市従の機関紙に「絵本ひらいてみませんか」という連載があります。石川さんは2006年4月1日号のスタートから最新号までの通算36回、「大人のための絵本」を紹介し続けています。
石川さんは横浜市の保育士として37年間の勤続後、現在は地域コミュニティハウスでパート勤務をしています。保育士時代から、視覚障害者への朗読ボランティアのほか、小学校で絵本の読み聴かせをするなど、常に「読むこと」に携わっています。「まず自分がその本を好きになること。伝えたい思いが子どもに届かなければ絵本の役割はなさないと思います。みんながお話に聴き入ってくれた時は、とても励まされます」とうれしそうに話します。聴く人を引き込む「本の力」、そして、石川さんの「絵本が持つ世界を大切にする気持ち」のコラボレーションでしょうか。ページを繰るにも「間をとる」「余韻を残す」など、石川さん独自の空間をつくり上げています。
絵本とのかかわりのなかで、これまでと違う新たなエネルギーや夢も生まれています。「殺伐とした社会ではあるけれど、いのちを慈しむ気持ちを持ってもらいたいし、平和や自然を守ることを絵本で伝えられたらと思います。いろいろな場面で絵本を語れる場があれば、できる限りやりたい」。いま石川さんは、地域の要請で、保育園入園前の小さい子どもたちやお母さんを集めた「親子でお話を聴く会」を始めています。紙芝居、ゲーム、指人形遊びから体操まで楽しみながら「保育士として培ってきたものが、お母さんたちの子育てのヒントになればうれしい」と笑います。
ところで、もうじきクリスマス。シーズンに合う本を石川さんに選んでいただきました。「てぶくろをかいに」(新美南吉)、「ゆきだるまのさがしもの」(ゲルダ・マリー・シャイドル)、「大雪」(ゼリーナ・ヘンツ)、「サンタクロースのおくりもの」(エリザベス・クラーク)の4冊。「本にはそれぞれメッセージがあります。また、絵本は大人が忘れたものを思い起こさせてくれます。大人にこそ、たくさん絵本を読んで欲しい」と、すすめてくれました。
きっとどれも心が温かくなることでしょう。
「母ちゃん、人間ってちっとも恐かないや」
「どうして?」
「坊、間違えてほんとうのお手々出しちゃったの。でも帽子屋さん、掴まえやしなかったもの。ちゃんとこんないい暖い手袋くれたもの」
と言って手袋のはまった両手をパンパンやって見せました。
(新美南吉 てぶくろをかいに) |
▲絵本を手にする石川さん |