2007年10月号 Vol.407

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世界最大の島であるグリーンランドは、デンマーク王国の自治領です。デンマークをはじめヨーロッパ各地や北米から、限られた短い夏に大自然を楽しむ観光客が大勢訪れます。
現地での旅の手配は、地元の旅行会社とメールで行いました。宿は「B&B」、すでに独立した子どもの部屋を貸している婦人のアパートでした。夕食後の白夜のもとでの彼女との会話から、グリーンランドの様々な様子を知ることができました。もともとグリーンランドにはイヌイットが暮らしていて、グリーンランド語を使っています。以前、彼らの多くは海岸線沿いに小さな集落を作り、漁業や狩猟をして暮らしていました。現在では国の指導により町に移住し、近代的なアパートに暮らし、仕事も多様となっています。しかし、若者たちは刺激と仕事を求めて、ヨーロッパ諸国や北米など島外に出てしまうようです。
グリーンランドの厚い氷河の縁に、短い夏の1カ月だけ、38億年前の岩石類が姿を現します。その場所へはヘリコプターでしか行けませんので、ヘリコプターが飛ぶことができる天候のよい日がくるのを待ちます。その間を利用して、首都ヌーク周辺の自然を観察してまわりました。氷河が作り出したフィヨルドやカールなどの雄大な地形、フィヨルドの中を悠々と泳ぐクジラの姿などを見ていると、大自然の雄大さと長い時の流れを感じ、普段のせわしない生活を忘れることができました。
地球は水惑星と呼ばれるほど、水が大量に存在します。海はもちろん、岩石や大気にも水は含まれています。では、水はいつから地球に存在したのでしょうか。グリーンランドの38億年前の岩石類の中には、すでに、地球に液体の水が存在していたことを示すものがあります。そして、液体の水の存在は、生命の存在も暗示しています。グリーンランドへの旅は、地球の最古のできごとを物語る現場を見ることができた貴重な体験となりました。
▲フィヨルドの中を泳ぐクジラに自然の雄大さを感じます |
▲38億年前の礫岩層を歩く |


