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自治労連機関紙

自治体の仲間

 

2007年5月号 Vol.402

今この仕事に誇りと働きがいを
(30

<空>
神奈川県温泉地学研究所
原田 昌武さん 理学博士
萬年 一剛さん 応用理学部門技術士
地震メカニズムの解析 温泉文化をまもる
 
平時の記録が一番重要

 温泉地学研究所は、地震活動や地殻変動の把握、箱根火山の群発地震のメカニズムの解明などの基礎研究や、温泉の枯渇を防ぎ、箱根温泉などの温泉文化や観光地をまもるため、地下水量・湧出量などを測定。総湯量評価のための調査をしています。
 文字通り地震や火山災害の軽減をはかるという、住民の命を預かる仕事をしている原田さん。具体的には、GPS衛星からの電波を使って4つの定点を観測し、その四角形のひずみを測量したり、光を「鏡」に照射して返ってくる時間から地面の変形を測定しています。いかにも科学的な感じもしますが、「枝や草が伸びたりして『鏡』が覆われてると、草刈などもしなければなりません」と、そのギャップを笑って話してくれました。フィリピン海プレートの影響を強く受ける神奈川県は、年間5ミリメートル動いているそうです。温泉資源の保護のため箱根火山を調査している萬年さんは、長年にわたる研究結果から定説を覆す発見をしました。曰く「ほんの20年ぐらい前までは、箱根山は標高2,700メートル位の富士山のような火山で、噴火を繰り返し地下のマグマ貯まりが空っぽになり陥没して現在の大きなカルデラ型になったといわれていました。が、実は、たくさんの小さな火山が爆発を繰り返した結果」とのこと。新しい学説として今年中に学会に論文を発表するそうです。

なまずの会

 “日本に住む限り、逃れられない地震。だったら、地震とおつきあいしてみたら”との考えから、井戸の水位や温泉の温度を測っていただけるボランティア会員を募集して、昭和51年に「なまずの会」が設立されました。古くから、大きな地震の発生前に、井戸水の水位が変化したり、温泉温度や量が増えたりすることがあるといわれています。実際、1989年の伊東沖の海底火山の爆発の直前に変化が起こり、会員から連絡があったそうです。もちろん、現在も募集中ですが、井戸があることが必須条件です。
 近い将来、地震予知ができることを切に願うという2人に、地震のメカニズムを解明するには何ができれば一番手っ取り早いですか?と質問しました。萬年さんから「地球をスパッと真っ二つに切れたら」と、奇想天外な回答がかえってきました。


▲速度地震波形記録計の前で原田さん(左)と萬年さん(右)
▲所内の展示コーナー。温泉効能番付もあります
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