2007年新年号 Vol.398 光り輝け自治体労働者、自治体労働組合特集版

地域でも、職場でも、元気です京都 京丹後市職労 |
2004年4月に、近隣の6町が合併して、京丹後市が誕生しました。人口は2万2000世帯で約6万4000人。労働組合も、それまでの自治労連加入の6町職がひとつになって、京丹後市職労を結成しました。
合併後の京丹後市職労がめざしたのは、職員の賃金・労働条件の低下を許さず、維持・改善をめざすとりくみと同時に、地域と共同し、住民に信頼される労働組合づくりでした。
「労働組合は自らの要求にもとづくとりくみが基本ですが、もっと地域での社会的な役割を発揮することが大事ではないかと思うのです。そうした運動のなかで住民からも信頼される存在になるのではないでしょうか」と、地域の中での労働組合の存在を強調する小谷和広(おだに・かずひろ)委員長。
合併後の市の行財政改革計画は、平成17年から21年の5年間で、230人(24%)の職員を削減し、保育所の統廃合・民営化、2つの市立病院の経営「改善」を進めるものでした。こうした計画を住民に、もっと理解してほしいと、執行委員会で議論し、住民に計画の内容や問題点や議論の場を提供することが必要と判断、企画したのが、市職労主催、「連続公開講座」のとりくみでした。
▲小谷和広委員長(右)と長砂浩基書記長 |
▲2006年7月に開催した「丹後の保育を考える集い2」には多くの市民がかけつけました |
保育所・病院など統廃合で「公開講座」
労組プロ野球選手会の「少年野球教室」
メーデー集会パレードに平和連帯「ゴケンジャー」
連続公開講座は2005年6月から「丹後の地域医療を考える集い」「丹後の保育を考える集い」「端午から平和を考える集い」など、すでに5回を数えています。「毎回、全世帯への告知ビラを新聞に折込み、関係する市議会議員や審議会委員などにも案内しています。毎回の参加者は100人未満ですが、こうしたとりくみで、少しでも住民が理解し、自ら考えていくことにつながればと思います。実際、少しずつですが、市の様ざまな計画に対する住民のパブリックコメントが増えるなど、市政への関心が高まっているようです」と長砂浩基書記長は静かな手ごたえを語ります。
また、2006年10月には、労組日本プロ野球選手会の全面協力による、市職労主催の「少年野球教室」をひらきました。市内の野球少年たち140人を招待し、指導は鈴木孝政さん(元中日)、水上善雄さん(元ロッテ)、田野倉利男さん(元中日)らの元プロ野球選手のみなさん。この企画が実現できたのは、新年の旗びらきで記念講演を依頼した松原徹・労組日本プロ野球選手会事務局長とのつながりからでした。ピッチング、守備、バッティングと熱のこもった指導に、子どもたちも短時間にグングン上達。教室は大好評でした。
平和のとりくみでは、長砂書記長が発案した「平和連帯ゴケンジャー(護憲じゃあ!)」が話題を集めています。手づくりの5色の護憲ヘルメットとコスチュームに身を包んだ5人は組合員です。メーデーや集会、パレードにと、丹後の町を駆け回り活躍中です。
▲140人の子どもたちが楽しんだ「少年野球教室」立っている29番は元中日の鈴木孝政さん |
▲すべてが手づくりのゴケンジャー、集会にはいつも姿があります |
「見直そう、問い直そう …」運動の推進を地域住民の繁栄なくして 自治体労働者の幸福はない |
住民の命と安全を守る使命を帯びている私たち自治体職員。しかし、日本全国で自治体「構造改革」により住民の悲劇が繰り返しおこっています。そのゆがんだ構造の中に私たち自治体労働者もおかれています。
自治労連は今、「見直そう問い直そう、仕事と住民の安全・安心」の運動をすすめています。困難な中でも、自治体労働者としての誇りと責任、生きがい・働きがいを創造し、一人ひとりの住民に心を寄せ、ともに仕事・運動に努めている姿があります。それぞれの現場で、大切にしたい想いがあります。はがゆい気持ちもあります。全国の草の根のとりくみが、やがて大きな大河となり、地域住民の幸せと、私たちの仕事が一体となるよう、みんなの想いを集めました。
移動図書館「くすのき号」は今日も行く
堺市職員労働組合
司書 竹田 芳則さん
今日も、移動図書館「くすのき号」は町を走ります。駐車場では、お年寄りの利用者の方が、待ち構えています。「こないだ、テレビでやっとった何やらいう本を予約したいんやけど」「何やらではわかりしませんで」と笑いながら、話を聞きだし、お目当ての書名を割り出します。堺市の図書館は、職員にしめる司書の割合が85%と高く、移動図書館でも、市内に12館ある図書館のどこの窓口でも、司書によるサービスを受けることができます。
市民で作る「堺市の図書館を考える会」の調査では、こうした現在のサービス水準は、直営ゆえにできることで、また民営化しても、必ずしも安上がりにならないことが明らかになっています。
▲住民の声に耳を傾けて、サービス向上につなげています。 |
▲堺市の図書館民営化に反対する宣伝行動 |
子どもたちと気持ちのかよう学校給食
大阪・岸和田市職員労働組合
給食調理員 山口 恵さん
「おいしかったよー」「コレ嫌いやけど食べたでー」。毎日その日に反応がある。給食の時間に教室に行くのが一番楽しい時間です。現在勤務している小学校は、環境にも恵まれ果物や一部の野菜を地元で購入しています。先日も生産者の方に子どもたちと一緒に給食を食べてもらいました。食べ物ができるまでのたいへんさをじかに聞く事で、「だからおいしいんやな」「残したらあかんな」、と子どもたち。学校給食を通じて地域とのつながりを持つことの大切さを実感しました。1年の中で給食がもっとも注目されるのが、給食週間のある1月です。各校でさまざまなとりくみが行われます。私の学校でも児童朝会で、子どもが作文を読んでくれます。そして私たちも想いを伝えます。今年は子どもたちからどんな声が聞けるのか、今からとても楽しみです。これからも自治体労働者として何ができるか、常に考え頑張っていきたいです。
▲給食まつりにはたくさんの市民がきてくれました |
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市民にとって少しでも役に立つように
兵庫・川西市職員組合
保険税収納課勤務 永尾 美弥さん
切羽詰まって子どもの手を引いてやってきたお母さん。大工をしている夫の仕事がここ何年も激減し、せっかく買った家も手放さなければならないかもしれない。それでなくても滞りがちの保険が月2万円から3万円になった。「払わないと、払わないと」と思いながら月日が過ぎて年末、納税相談にやってくる。こんな被保険者が、ほっとして来てよかった、がんばっていこうと笑えるように私たちは窓口にいるのだ。年収3〜400万円、手取り月25万円程の世帯に、国保税は月2〜3万円課税される。夫婦で月3万円近い国民年金、合わせて月に5〜6万円もの支払いになる。公務員賃金も給与構造「改革」で、いずれこの水準になるので他人事ではない。
いくらがんばっても払えないような制度そのものに問題がある。制度改善も視野に入れながら組合でもがんばる。毎日の仕事の中でも自分がいることが、市民にとって少しでも役に立つように努力する、そんな毎日が続く。しんどいけど今年もがんばろう。
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子どもたちのかわいい笑顔に責任をもちたい
岩手・盛岡市職員労働組合
保育士 高村 美幸さん
私は4歳児を担当しています。何気なく遊んでいるときに、「先生だーいすき」と言われると、素直にうれしくなります。今、子どもたちは友達との関わりも楽しくなってきて、「ごっこ遊び」が盛んです。お母さん役や「ばぶちゃん役」になりきってみんなで大きな声で笑っています。この子たちの笑顔のためにも、民営化の問題はもっと時間をかけて話し合うべきです。盛岡市は、「公立保育園のあり方検討委員会」の結論に反し、民営化をすすめようとしています。保護者の疑問や不安の声にも納得のいく十分な説明もありません。マニュアルだけの保育や、短期間で先生が変わるようなことがおこれば、子どもたちはどうなるのでしょうか。1月には3回目となる「保育まつり」を開催します。公立保育園を知ってもらう機会にしようとみんなで頑張っています。
▲高村さん(左)と藤原睦子さん |
▲「民営化反対、私立保育園と公立保育園の共存でより質の高い保育を」と街頭署名 |
安心して話せる秘密を守ってくれるという信頼
横浜市従業員労働組合
要介護認定調査員 小山 友子さん・岩崎 英子さん
週4日、午前8時45分から午後5時15分までの勤務です。訪問調査は1日2〜3件です。当局の算出では現場まで往復1時間、82項目の調査に30分、報告書作成に30分の計2時間。しかしいったん訪問すれば税金から地域振興など役所に関わることはおおよそ質問されます。家族の方が切々と、介護のつらい状況を話されたり、延々2時間、地域や行政への不満をぶつけられ、正座しながら聴いたこともあります。でもそれは私たちが役所の人間だから、安心して話せる・秘密を守ってくれるという信頼があるからだと思います。すべてに答えることは無理でも、この問題ならここ、あの問題ならあそこにつなごうということくらいは知っていなければと、努力しています。私たち嘱託職員にも蔓延しているサービス残業をみんなと力をあわせて、改善したいです。
▲「目先のコスト削減だけの民間委託では、結局高くつきます」と、岩崎さん(左)と小山さん(右) |
ヒヤリハット運動の精神で
千葉県職員労働組合
看護師 合川 志保子さん
私たちの職場は、命にかかわる治療行為を行う場です。患者さんの生命にかかわることがしばしばです。ハインリッヒの法則というのだそうですが、ひとつの重大災害が起こっているときに、29の「かすり傷程度の軽災害」があり、さらにその前に300の「ケガはないがヒヤッとした経験」があるそうです。それらヒヤリ事例にきちんと対応することが重大事故の予防につなげられるという考えからヒヤリ、ハット事例を報告する運動を行っています。
今、患者さんはナースコールを鳴らすのを我慢している状況です。ギリギリまで待って、看護師が落ち着いた頃をみはからってコールしています。
患者さんが痛みや訴えを我慢せずに、遠慮しないで要求を訴えられる環境にしていくためにも看護師を増員して欲しいと思います。
▲小さな失敗も新たな発展につながります。娘といっしょに |
直営収集に自信と誇りを持って
名古屋市職員労働組合・環境事業所勤務
丹羽 秀則さん
私たちは、仕事を通じて何ができるのか?と、「作業改善」運動を進めてきました。多くの新品?やすぐに再利用できる物が捨てられているので、「もったいない」と「ごみ問題」に関心を持ってもらおうと始めた「でたものまつり(リサイクルまつり)」。障害者・高齢者のために始めた「なごやか収集(各家庭の戸口まで収集に行く)」。ごみ置場確保の困難と不法投棄防止のため始めた可燃・不燃ごみの各戸収集などです。なかでも各戸収集は過酷な労働を強いられます。でも直営の維持で市民サービスの向上を、とみんなで苦労をわかちあってきました。9月には「ごみ問題への意見をお寄せ下さい」と、12万枚のアンケート付きビラを配布しました。これまでに約300通の返信があり、多くは無駄な公共事業に対する怒りの声、ごみ問題解決のための企業責任を求める私たちの運動への賛同の声でした。厳しい現状もありますが、多くの市民が私たちの仕事に期待し運動に共感してくれています。![]() |
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これが私たち自治体労働者としての誇りと責任とはたらき甲斐です。
’07国民春闘 政治の流れをかえるチャンスの年要求実現と地方自治が花咲く春にしよう |
今年はいっせい地方選挙と参議院選挙が重なる年。改憲・大増税、くらしを破壊する政治の流れを変えて、地方自治を発展させましょう。再び住民本位の市政を歩みはじめた東大阪、安心してくらせる自治体への転換をめざす東京、北九州での奮闘を紹介します。
長尾民主市政をささえ、 住民要求実現と労働条件の改善へ
東大阪市職労
昨年の7月2日、50万都市・東大阪市に再び長尾淳三さんを市長とする民主市政が復活しました。民主市政復活に大きな力を発揮したのが東大阪市職労。そして、この間の構造改革による悪政や、おおいかぶさる住民税や国民健康保険料の負担増に悲鳴をあげる市民の「暮らしを何とかしてほしい」の思いが市政を変革させました。そして、「税金のムダづかいもやめて!」の市民の声に、前市長時代に計画していた24億円の上下水道局庁舎建設を中止しました。この問題での市民からの意見を募集し、長尾市長が、新庁舎を建設せず、現在の総合庁舎のなかで対処する見直し案を決めたのです。「現在の庁舎はまだ築33年、十分に使用可能」「投資は計画的に」などの率直な市民の声を背景に、市職労も中心メンバーとなっている「明るい東大阪をつくる会」も地域住民の声を収集し、積極的な役割をはたしてきました。
市議会では、野党が圧倒的多数という困難な環境のなかで、引き続き、民主市政をささえ、市民要求の実現、職員の労働条件改善にむけて、とりくみを進める東大阪市職労です。
また、市役所の職場ではこの間、保育所など5つの職場で「9条の会」が結成されています。昨年12月6日には「東大阪市役所9条の会」発会記念のピースコンサートも開催されました。
▲平和を愛する長尾民主市政と東大阪市職労がマッチしたピースコンサート |
▲長尾淳三市長 |
吉田万三さんと 取り戻そう都民のための都政
東京自治労連
「憲法9条改悪の旗振り、教育への強引な介入、聞くに堪えない暴言の数々…。このような石原知事を一刻も早く退陣させなければ、安心してくらせる東京をつくることはできません」と革新都政をつくる会から都知事選挙への出馬を表明した元足立区長・吉田万三さんの決意です。石原知事は「何がぜいたくと言えば、まず福祉だ」とし、福祉関係予算を6年間で540億円も削減。その一方で「都市再生」の名で大型開発を中心に、毎年1兆円規模の投資をおこない、そのうえ、オリンピックの名をかりた大型開発に8・5兆円もつぎ込もうとしています。さらに、多くのマスコミで報道されているように、石原知事は7年間での海外出張で費用が判明した15回だけでも経費合計2億4000万円もの超豪華海外視察の中身が明らかになり、また知事四男の公費海外出張も発覚し、税金豪遊と都政の私物化に、都民からは「福祉を削りながら豪遊とはなんだ」と、怒りが噴出しています。
東京自治労連は、革新・民主の都政めざして、吉田万三さんの推薦を決定しました。都政を変えて、要求を実現する絶好の機会として都政民主化に全力をあげています。
▲都庁前で「みんな元気にくらせる東京に」と訴える吉田万三さん。写真左は堤敬東京自治労連委員長 |
三輪俊和さんと いのち・くらしを大切にする市政に
北九州市職労
「行政の使命は、市民のいのちとくらしを守ることです。スクラムを組んで北九州の春をめざしていざ進もう」。1800人の市民が参加した、笑顔の会「みんなの願いを集めるつどい」での三輪俊和予定候補の力強い決意表明です。1月21日告示、2月4日投票で行われる北九州市長選挙は「オール与党」が分裂し3人の新人による選挙戦です。三輪俊和さんは、北九州市立大学で経済学部長を勤め、北九州憲法ネットの元代表世話人です。
北九州市では昨年5月、生活保護が受けられずに市民が餓死する事件、11月にはいじめ問題で小学校長が自殺するなど痛ましい事件が相次いで起こりました。これらの背景には、40年間の官僚市政による大型開発中心の市政が、福祉や教育を切り捨ててきたことにあります。
北九州市職労は「冷たい市政から、いのちとくらしを大切にする市政」への転換をめざし三輪俊和さんを推薦。三輪さんとの懇談や職場・地域で対話をすすめています。職場からは、「官僚はもういい、まじめな人に変えよう」「民主党はこれまで与党で賛成してきて無責任」との声が上がっています。市民本意の市政に変える絶好のチャンスです。
▲12月5日に開催された集いで、青年たちに囲まれ歓声に応える三輪俊和さん |







