トップ  >  自治体の仲間

自治体の仲間

 

2006年5月号 Vol.390

悠湯旅情
第75湯
三重県松阪市 
武将と商人と学問・文化の地
昭和30年代の映画館に 懐かしい名作の看板が

 伊勢・松阪でよく知られた著名人といえば、戦国の武将・蒲生氏郷、江戸時代の国学者の本居宣長、豪商三井、現代では、映画監督の小津安二郎があげられます。それぞれのゆかりの地を歩いてみました。

 もともと、松阪は戦国時代の武将である蒲生氏郷が、豊臣秀吉から12万石を与えられてひらいた城下町でした。のちに会津若松90万石に移りましたが40歳の若さで病死。町の中心部にある松阪城跡に登ると、町が一望できます。城下の同心たちが住んだ武家屋敷がそっくり残されていました。

 城郭の一角には、本居宣長の屋敷が残っていました。商家に生まれた本居宣長は、幼少から学問を好み、医師の道に進みながらも、日本の古典の研究に生涯をささげました。「古事記伝」は実に35年を費やしたライフワークでした。旧宅の隣には記念館が建っています。

 豪商・三井の発祥の地が市内に残っています。創始者の三井高利は52歳のとき、江戸で越後屋をひらきました。当時としては画期的な店頭販売の商法で財を築きました。残っている三井家の屋敷は白い壁に囲まれた堂々たる構えです。近くには「松阪商人の館」があり、松阪商人の活躍と足跡がよくわかります。

 『東京物語』をはじめとした作品で、家族や人間の郷愁を描き、戦後の日本映画に大きな影響を与えた小津安二郎も、青春時代の10年間を父親の郷里だった松阪で過ごしました。生誕100年の2004年、自宅のあった所に「小津安二郎青春館」ができました。昭和30年代の映画館を思わせる建物には、懐かしい名作の看板が掲げられています。小学校から中学校時代を過ごしながら、早くも映画研究会「エジプトクラブ」をつくったといいます。

 松阪市も昨今の市町村合併で、2005年1月1日に周辺4町と合併しました。そのため、これまでなかった天然温泉が市域にできました。奈良県境界に近い、山あいにある香肌峡温泉です。炭酸をたくさん含んだ温泉は美肌効果満点。三重県の山間のリゾートとして貴重な観光資源です。



 


温泉メモ
●天然温泉香肌の湯
所在地/ 〒515−1165 
松阪市飯高町森2296−1
交通/ JR松阪駅から三重交通バスで90分
泉質/ 炭酸水素塩
効能/ 神経症、腰痛、皮膚病、疲労回復
入浴料/ 大人700円
宿舎/ ホテル・スメール
問い合わせ/ 0598−45−0003

プリンタ用画面