![]() 第64景 |
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昨夏、トレッキングシーズンの7月中旬から下旬にかけてペルー・アンデスのふところの町、ワラスに滞在し登山を行った。
ワラスは、ペルーの首都リマからバスで所要8時間ほどの標高3000mの高原の町。毎年6月から7月にかけてアンデスのブランカ山群へ、世界中からやって来るクライマー、トレッカーで賑わう。日本から、登山者と昔から深く関わっているペルー移住40年になる谷川さんに、現地の連絡先をお願いする。谷川さんはメルカド(市場)で玩具店を営んでおり、ボランティアで日本人ツーリストの世話をしておられる。ワラス滞在のベースとなる、安い費用で泊まれるアロハミエント(ペルーの民宿)を紹介してもらう。
ペルー山岳協会の登山ガイドを雇い、パートナーになってもらう。ガイド・コック・アリエロ(馬方)でキャラバンを組み、ピスコ峰(5752m)へ向かう。クレバスの亀裂が随所にあり、ルートが切断されている。3日かけてゆっくり登り、高所順化を行い、薄い空気に慣れる。今回目標としていた6000m峰のトクヤラフ山を目指し、イシンカ谷にベースキャンプを設営する。食事は豪勢である。スープから始まり、リャマのステーキをぶどうで作った焼酎ピスコで味わう。トクヤラフ山頂からは、世界一美しい峰と呼ばれるピラミッド形のアルパマヨが望める。上空にはコンドルが翼を広げ、悠々とアンデスの山並みを旋回している。
登山後は、ワラス近郊に湧出ている温泉で汗を流す。タオルがさび色に変色するほどの褐色の湯である。豊かな自然が残っているペルー・アンデスであるが、地球温暖化の影響で年々氷河の後退が著しいと聞く。いつまでも氷河を抱いた美しい、そして迫力のある峰々であってほしいと願わずにはいられなかった。



