自治労連の結成、主な歴史、組織の実態

1.自治労連はこうして誕生しました

 1980年代、政府・財界主導による国民・労働者犠牲の臨調・行革攻撃が激しくなる中、当時の総評・自治労は、これを支持し推進する「反共・労使一体、体制擁護」の路線に屈服し、「連合」に吸収合併されました。

 こうした状況と「労働者・国民の利益を守るまともな労働組合運動を」という期待と運動の高揚の中で、激しい反共・分裂組織破壊攻撃をのりこえ、「労働組合選択の自由」の権利を行使して自治労連は1989年3月17日結成されました。

 「資本からの独立」「政党からの独立」「一致する要求での行動の統一」という労働組合の基本的原則を大切にし、すべての自治体労働者の要求と地方自治体の行財政の民主化運動に責任を担う産別組織として、たたかうナショナルセンター・全労連の創設・結成に参加しました。自治体労働組合の全国組織の結成は、その後の自治体労働組合運動に大きな役割を発揮してきました。

2.積極的で創造的な運動を推進

 自治労連は、自治体労働者の生活と権利を守ることと、自治体労働者が「住民全体の奉仕者」としての職務を担い、地方自治体の行財政の民主化をすすめることを統一して運動をすすめました。職場で団結し、地域では地域住民と団結して積極的で創造的な運動を職場・地域から作り上げ、数々の要求前進と運動の教訓を作ってきました。

 1994年、「憲法をくらしと職場のすみずみに」「自治体を大企業奉仕でなく、住民生活擁護の砦に」「清潔・公正・民主の自治体を」「自治体労働者が誇りを持って働くことのできる自治体職場を」の4つのスローガンを確認しました。

 1996年8月には「自治体労働者の権利宣言案」、1997年3月には住民団体と共同で作成した「地方自治憲章(案)」を発表したほか、「地方税財政の民主的拡充の要求と提言(案)」「自治体における公金不正支出の根絶をめざして」「自治体に対する緊急雇用・失業対策要求」「自治体に働く臨時・非常勤職員の労働条件・働きがいのための運動前進と制度確立のために」「自治労連情報公開モデル条例(案)」などの政策的な提案も積極的に行ってきました。

 「憲法と地方自治・住民生活擁護」に向けた国民的共同も大いに追求し、中央21団体との共同による地方自治研究集会へと発展してきています。そして、自治体関係者との共同、住民本位の革新・民主の自治体建設に向けた共同も前進しています。

 2003年の第25回大会では、「雇用形態の違いを超えた公務公共業務関連労働者を結集する自治労連をめざす」という第三次組織強化中期計画を決定して、正規・非正規を問わず、 公務・民間を問わず、 あらゆる公務公共関係労働者の組織と運動を進めることの中に新たな自治体労働運動の発展の道筋があることを確認しました。

 2004年の第26回定期大会では、憲法改悪を許さない壮大なたたかいをすすめること、同時に多国籍企業を中心としてグローバル化と新自由主義改革に対抗して「もうひとつの世界と日本」を実現する道は憲法を生かすことであるとして、「自治体労働者の権利宣言案」、「地方自治憲章案」、そして、憲法改悪を阻止し、憲法と地方自治の理念を対抗軸にした「憲法・地方自治を生かした21世紀初頭の自治労連の目標と提言-『こんな地域と日本をつくりたい』(構想案)」を提案し、2005年1月の中央委員会で決定しました。

 2006年第28回定期大会では、「見直そう、問い直そう、仕事と住民の安全、安心」の運動を提起しました。これは、生活保護行政の場での孤独死や、公立のプールでの死亡事故など、本来住民のいのちとくらしを守る自治体の場で、子ども、高齢者、障害者、社会的弱者のいのちを奪う事件・事故が相次ぎ、自治体労働者は一方では加害者の立場に立たされ、また公務労働に展望が持てないとの声も聞かれる時に、自治体労働者の誇りと勇気をもって住民のくらしや思いに向き合うことなしに、自治体労働者の未来はないとの立場からでした。

 2009年第31回定期大会では、政府・財界の進める新自由主義による構造改革のもとで、自治体労働者が悪政の執行者の立場を強要されるなか、仕事と職場の実態を再点検し、住民生活を支える予算や人員体制整備の要求運動や、地域に出て住民生活を肌身でつかむ地域調査の運動として「誰もが安心して住み続けられる地域をめざす対話と提言の運動」を提起しました。

 2013年第35回定期大会では、衆参両院で、憲法改悪を進める勢力が多数を占め、明文・解釈両面での憲法改悪の動きが強まるなかで、「地域から、憲法をいかし住民生活を守ること」を自治労連の「特別な任務」と位置づけ、今後3年間で、すべての自治体を視野に憲法に基づく対話・共同を広げること、個別の要求課題での共同の取り組みを広げ、自治体がどういう役割を果たすのかの総合的な政策作り運動を進めることを提起しています。

 このように、自治労連の基本的な運動スタイルは、①職場では組合員、職員を主人公に職場の対話と合意づくりで仕事や行財政を見直し、公務公共関連労働者の誇りと権利をとりもどすとりくみとして、②地域では、住民を主人公にして、住民との対話をすすめ、住民のくらしの実態にも向き合い、くらしと人権を守るとりくみを進めることを、一貫して追求しています。

3.組織の現状

 自治労連の組織人員は、結成時20万人で出発し、最大25万6千人(平成8年厚生労働省労働組合基礎調査結果)。現在の組織実勢は、この間の退職不補充や、定数削減などにより、組合員16万4千人・673単組(平成24年厚生労働省労働組合基礎調査)。現在も全労連を支える最大の産別組織として、中央・地方・地域で大きな役割を発揮しています。

 近年自治体やその関連職場に増大しつつある臨時・非常勤職員や、「指定管理者制度」でリストラ攻撃のターゲットにされている外郭団体職員さらには、公的セクターで働く「派遣・委託・請負」といった労働者にも組合の設立、加入を呼びかけ、「自治体の公的責任」と「公共サービスの空洞化」を許さないたたかいと結合し取り組んできました。この結果、非正規・公務公共労働者は、組合員総数の15%以上(約2万6千名)を占めるまでに前進しています。

 さらに、自治労連単組の全く存在していなかった地方に、『自治体一般労組』(個人加盟を中心とした組織)が結成され、47都道府県のすべてに自治労連組織が結成され、運動を進めています。


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